帆をあげて デコポン色のセーターで独り居る 祖父の島まで、ねむる
立体のマスクをつけることでしか 前世の鳥を自覚できない
降車のランプに包囲され 滴り落ちるきみの手のひら
雪ふってぼくはうれしい。 書き順の番号付きで教えてくれる
あかねさす明朝体のラブレター ウスムラサキの切手を舐める
公式は知っているけど解けなくて ファンタの泡がさんさん昇る
おいしいと補足をつけた水を買う 冷えているのに泣けない水を
こたえ探しに飽きた ロールケーキのまんなかを刺す
助手席でほんとを少しだけ混ぜた ホットココアをひとくちあげる
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